制作料金算定基準

制作料金算定基準は、

当所のようなデザイナーのためだけのものではありません。

依頼主や仲介業者を含む、

時価システムに悩まされてきたすべての人たちのものです。

これらの項目により、今まで以上に柔軟で適切な価格を算出できます。

原則として算出された合計金額からの無意味な値引き(どんぶり勘定)はしませんので、

変動する時は、その都度どこに変更箇所があるか、その変更は適切か

を考慮する手間はありますが、

売り手・買い手ともに無責任などんぶり勘定を無くすことができます。

計算式を表計算に入力すれば算出も容易にできます。

 

 

JAGDAによる制作料金査定基準

当所の制作料金算定基準は、

JAGDA(公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会)の算定基準を参考にしています。

JAGDAは、普遍性のあるデザイン制作料金の基準(公正なモノサシ)づくりについて、

諸外国の例なども踏まえながら研究を重ね、

1983年に「JAGDA制作料金算定基準」を発表しました。

その後、1990年に第1回改訂版、1994年に第2回改訂版を発行しました。

 

 

計算方法

制作料の計算式は、以下の通りです。

 

「X=aY+b+aYZ+C」

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複雑なようですが、理にかなった関係によって制作費が成り立っています。

まずは、それぞれの項目の確認とそれらがどのように関係しているかを説明します。

 

 

a作業とb作業

a作業…人や状況などによって結果が異なる作業

b作業…オペレーション作業など人や状況によって結果がさほど左右されない作業

作業には、付加価値に関係ある作業とそうでない作業があります。

付加価値に関係ある作業を「a作業」そうでない作業が「b作業」とし、

「a作業」には「付加価値料」が乗じられ「b作業」は定額となります。

 

 

コンサルタント料(a0)

「a作業」の1つで、プロジェクトをストーリーに乗せたり維持する業務がこちらの項目になります。

内訳としては、

「プロモーション(活動促進)」、「プレスリリース(広報企画)」、「マネジメント(組織管理)」

単価(主に時間給)に対し、質的要因を乗じた金額が算出されます。

 

 

ディレクション料(a1)

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「a作業」の1つで、制作に関わるディレクションに対して発生します。

ディレクションの中には、「アートディレクション」「コピーディレクション」に別けられます。

「アートディレクション」とは、

制作に関わるビジュアルについてのディレクションに対して発生します。

「コピーディレクション」とは、

制作に関わる文章などのコピーについてのディレクションに対して発生します。

それぞれをY指数で表し、デザイン料に乗じます。

 

 

デザイン料(a2,a3,a4,+α)

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「a作業」の1つで、実際に制作する実働に対して発生します。

デザイン料の中には、

「表あるいは新規(a2)」「裏あるいは2p以降(a3)」

「複製(a4)」「追加作業料(+α)」に別けられます。

「a2」は、大半の項目に関係していて基本となります。

 

 

 

作業料(b)

作業の中で「付加価値」に関係の少ないオペレーションはここ「b作業」に属します。

カンプやフィニッシュ、時給換算などがこれにあたります。

 

 

質的指数(Y)

「付加価値」の1つで作業の程度によって異なります。

簡単な作業の場合はY指数は減数され、困難な場合は増数されます。

(例:簡単な内容のチラシ=a2単価「20,000円」×Y指数「0.5」=デザイン料a2「10,000円」)

(例:複雑な内容のチラシ=a2単価「20,000円」×Y指数「2.0」=デザイン料a2「40,000円」)

※デザイン料a2は、a作業料の一部です。

「a」と「aZ」に乗じていきます。

「Y指数」と「Z指数」を乗じたのが「付加価値」になります。

 

 

量的指数(Z)

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「付加価値」の1つで数量の程度によって異なります。「aY」に乗じていきます。

「Y指数」と「Z指数」を乗じたのが「付加価値」になります。

 

 

支出経費(c)

制作に関して実際に発生した経費を追加していきます。

「車」については、往復距離÷燃費×燃費価格によって算出します。

「交通公共機関」については、実際に発生した金額を追加します。