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『デザイン無料!印刷費コミコミ!チラシ100部が5万円!!』 は、安いのか問題

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実際にデザイン制作費の内訳を見てみましょう。もちろん制作会社によって異なります。デザイン料無料と掲げて製造費の中に忍び込ませてたり、固定額であってり…

デザイン制作費の内訳

一言でデザイン制作費といっても、その中身は少し複雑です。簡単に表現すると以下の通りになります。

3つの項目があり、2つにはそれぞれコブのようなものが…とても簡単に表現するとこのような表現になります。ひとつずつ解説していきます。

クリエイティブディレクション

デザイン遂行するために必要な打ち合わせやアイデア出しなど、戦略的な部分がクリエイティブディレクションになります。依頼者の意向通りでディレクションの必要がなければ、もちろんこの項目にかかる費用は発生しません。

デザイン制作

表現するために実際にデザイン作業をする項目になります。デザイン制作には、スキルや難易度に関係するa作業とデザインオペレーションの2種類あります。

a作業

制作物そのものの基本的な作業を表したのがa作業としています。名刺などの情報量が少ないアイテムとカタログなどの情報量が多いアイテムとでは、明らかに作業量や難易度が異なりますので、a作業料に変化があります。これに質的指数が乗じます。

b作業

基本的に誰が作業しても対して変わらないオペレーションクラスの作業のことをb作業としています。例えば、完成データから各種出力による出力データへの変換作業は、基本的ルールが分かっていれば、誰がデザインデータをいじっても出力結果に影響はありませんので、a作業による影響はありますが、b作業のみの価格の変動は起こりません。

支出経費

印刷や製造、加工、配送料など、デザインアイテムの制作するにあたり、各業者に支払う必要な出費になります。

質量指数

質量指数は、クリエイティブ業界特有の考え方「付加価値」を数値化した項目になります。質量指数には、質的指数と量的指数に分かれます。

質的指数

その項目の質による付加価値になります。主にスキルや難易度により決定します。簡単な作業の場合は、さほど質が必要なく、逆に大きな制作物やスキルが必要な物の場合は、質が必要になりますので、質的指数が高くなります。質的指数は、クリエイティブディレクションとa作業に乗じられます。

量的指数

量による付加価値を表した指数になります。同じクオリティーのチラシを100枚使うのと10,000枚使うのとでは、その後の効果が大きく異なります。つまり、そこで付加価値に差が出ることになります。量的指数は、a作業×質的指数に乗じます。

フライヤーの場合

では、実際に数字を入れてみましょう。まずは、条件から整理します。

  • レイアウトや色味、文章などは、基本的な情報は依頼者さまから頂いたのち、双方で相談しながら決定する。
  • 表裏のデザインは、一般的な情報量とする。
  • カンプ(制作途中に行う確認用の試し刷り)は、標準とする。
  • 印刷部数は、100部とする。

上記の条件の場合は、まず、クリエイティブディレクションの質的指数は、0.5とします。a作業は、フライヤーの場合は表は10,000円になります。裏もある場合は、裏の基本料金を0.8にして、情報量などが表よりも若干軽い場合は、質的指数を0.8とし計6,400にします。カンプは、標準の5枚とします。量的指数は、100部程度なら0.1に。

そうすると以下の結果になります。

これが100部の両面フライヤー(チラシ)を作成した時の印刷や配送料などの支出経費を除いたデザイン制作費になります。

「これに印刷費が追加したら、物凄く高くなるじゃん!」と思われる方もおられるかとは思いますが、実際に印刷費が幾らかご存知でしょうか。

『デザイン無料!印刷費コミコミで100枚両面チラシが5万円!!』は、安いのか?

「デザイン料無料」と広告を売っている会社で、例えば、印刷費コミコミで50,000円だとします。それで仮に上記のようなデザイン制作費が50,000円の中に入っているとすれば、印刷費は約20,000円となりますね。印刷費約20,000円は、高いのか安いのか…

もし、印刷費が20,000円なら当事務所のデザイン制作費29,190円と足す事で、合計49,190円となります。『デザイン無料!印刷費コミコミ!チラシ100部が5万円!!』と、さほど変わらないですね。

この内容で印刷費は2万もしません!

では、当事務所の場合は、どうなるでしょう。それが以下の通りです。

印刷費は、印刷会社やタイミングによって変動はするのですが、一般的なコート紙で両面カラー100部なら、だいたいこのくらいの価格になります。これよりも安い業者はいくつかありますが、安かろう悪かろうの世界ですので、あまりにも安い広告を出している印刷会社には注意が必要です。

これらに消費税がかかり、あとは配送料(配送料に消費税をかけている場合は、税金を二重請求している場合がありますので注意が必要です。)を足せば、正式な請求金額となります。

安価と対応のバランス

ちなみに、『デザイン無料!印刷費コミコミ!チラシ100部が5万円!!』などのように価格を強く広告に出している所は多くありますし、今では5万円よりももっと安い金額を提示しているところもあります。

ただ、そのような制作会社と一般的な価格を提示している制作会社とでは、制作中の対応が違うことが多々あります。

例えば、デザイン制作の現場は、大概テンプレートからの制作になります。また、編集回数の制限があるところもありますし、業界ごとに一般的なイメージをベースに制作するので、例えばお店の独自性までは検討するのが難しかったりします。確認用画像がjpgなどの詳細が確認できない画像で送られてくることもあります。

どうでしょうか。安価で広告を出している制作会社の「価格と対応」には、検討する必要があるのではないでしょうか。

私たちのような同業者やそれに違い立場だと、それとなく内訳がわかりますが、依頼者の立場では、料金体系がシンプルなので「安い!」と思ってしまいがちです。しかし、「価格と対応」を考えると必ずしも安いとも言えず…

過去に私が様々なところでデザイン業務の経験をしてきて、こういうのが依頼者を騙している感覚がしてとても嫌だったので、自分の事務所を立ち上げた時に速やかに考えたのが制作料金の計算の仕方をどうすれば良いかということでした。

デザインに関することなら何でもご相談ください!

いかがでしたでしょうか。当事務所も制作内容等によっては、価格は変動しますが、双方にとって不公平なことのないような依頼内容と金額を目指したデザイン制作の計算式を作成したつもりです。

  • 他社の見積もりがどうも気になる…
  • 作りたいものがあるけどだいたいの料金が知りたい…
  • 素材は出来るだけ手元に欲しいけどどうすれば…
  • 低予算なので出来るだけ制作費は抑えたい..けど業者に聞きづらい…

などなど、依頼者の立場だとどうしても気になる内容かと思います。質問や悩み、不安は依頼先の業者さんには聞きづらいものです。

当事務所は、株式とは異なり下手に隠すようなものがありませんし、依頼者のみなさんを取り合う…といった考えではみなさんと向き合ってはいません。デザインの力を信じておられる皆さんに出来る限り協力し解決して行きたいと思っていますので、例え他社の案件であっても構いません。ぜひお気軽にお問い合わせ頂ければと思います。

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